こんにちは、ナギです🌞
今回は、協力隊の住居事情について書きたいと思います🏠
協力隊員の住居
青年海外協力隊の居住形態は、国や地域によって異なります。
中米に派遣されている隊員は、治安の問題からホームステイが多いです。
住居形態については、募集要項にも記載されているので参考にしてみてください
途上国の家と聞くと、ボロボロで屋根がなくて電気も通っていない・・・なんて家を想像するでしょうか??
せっかく途上国に行くんだし、そういう家に住みたい!!という人もいるかもしれませんが、
協力隊員の家は豪邸です。笑
ホームステイ先は事前にJICAが選定してくれています。
隊員の安全を確保するため、セキュリティがしっかりした家が選ばれます。
ホンジュラスの場合は、電気・水道・Wi-Fi完備、個室、専用バスルーム付き(家族と共用の場合もあります)です。
この条件は、国によって異なると思いますが、他の中米の国も大体同じ条件だと思います。
この条件は、現地の人からするとかなりレベルが高いです。
つまりこの条件を満たしているのは、現地のまぁまぁなお金持ちの家なのです。
他の隊員の家にも行ったことがありますが、みんなものすごく立派な家でした。
JICAの条件を満たす家は小さな街だと、そう何軒もありません。
そのためホームステイ先の家族は、以前にも隊員を受け入れた経験があることが多いです。
こういうご家族は、日本の文化に関心があったり、プライベートを確保してくれたりと日本人のボランティアに対する理解があって居心地が良いと思います。
よくあるトラブル
さて、そんなホームステイ先ですが、正直かなり当たり外れがある印象・・・
ほとんどの家は、設備も整っていて、ご家族も良い方たちで快適に過ごせるのですが
残念ながらトラブルがあることも、しばしば・・・
よく耳にするのは、
・家族とうまくいかない(これは相性もあります)
・自炊できない
・衛生観念が合わない(特に水回りの共有スペース)
・お金のトラブル(家賃を支払ったのに未払いにされる、勝手に値上げされる)
・キッチントラブル(冷蔵庫のものを勝手に使われた)
・洗濯機を使うなと言われる
・プライベートが確保されていない(部屋に入ってくる)
などなど・・・
そもそも生活環境も文化も全然違う人たちと、同じ家で生活するのですから【問題ゼロ・ストレスゼロ】は、ほぼありません。
私も語学訓練時代のホームステイ先では家族と合わず、正直とても辛かったです😭
ホームステイなのに、食事はいつも1人、家にお客さんが来て出前をとる時も1人だけ別の料理を出される、スペイン語が全然上達していないと言われる(これは悪気はなかったみたいだけど、悲しかった)とか・・・
慣れない海外生活で外では、常に気を張ってるので家は安らげる場所であってほしいですよね😂
引越しの理由
実は私、任地に着任して半年で引越しをしました。
引越しの理由は、『住居環境が合わなかったから』です。
住んでいたのは、小さなアパートの一室でバストイレ、ミニキッチンがついていました。
アパートの隣の部屋には、お姉さんが住んでいて、道を挟んで向かい側に母屋がありました。
母屋には、70代のお父さんお母さん、娘さんと住み込みのお手伝いさんが住んでいました。
この家族は、コロナ前にも隊員を受け入れていて、とっても親切にしてくれました。
家族に関しては、いうことなしの恵まれた環境でした。
・・・が、問題だったのは私のアパートの部屋。
全く日光が入らない!!&窓がない!!
これがかなり辛かったです。
日の光が全く入らないので、朝も夜も真っ暗。
朝起きたら、電気をつけないと何も見えない状態でした。
1人でゆっくりしたい時も、部屋が真っ暗だと何となく暗い気持ちになってしまうんですよね。
日の当たる場所にいたくて、母屋にいた時間も多かったのですが
自営業をしていて常に来客がある状態で、なかなか心が休まりませんでした😅
そして、窓がない問題。
これがなかなか深刻でした。
私が着任した当時は雨季で、ほぼ毎日雨が降っていました。
雨季といっても、日本の梅雨のように一日中雨が降り続くわけではなく、午後にスコールのようにザーっと降るような雨です。
ですが私の部屋は窓がなく換気が十分にできなかったため、常に湿気ていました。
さらにこの湿度を加速させるのが、コンクリート製😇
ホンジュラスの家のほとんどはコンクリート製で、壁も天井も全てがコンクリートで固められています。
コンクリート製の家って、湿気がこもりますよね😭
【コンクリート製&窓がない】
このダブルパンチで湿気がこもって、気がついたら持ち物のほとんどに青カビが生えていました😱
これはかなりショックで、日本から持ってきた大切なものにもカビが生えていたときは悲しくて泣いてしまいました😭
今思えば、狭い部屋だったので余計に湿気がこもったんだと思います。
協力隊員ならわかるとイメージできると思うんですが、駒ヶ根訓練所の居室と同じくらいの大きさでした。
4畳くらいでしょうか?笑
こうした住居環境に加えて
もともとホームステイがしたかった私。
そのために中南米を希望したのですが、予期せぬ一人暮らしで環境も悪く・・・
慣れない海外生活、雨季で連日の雨、全く日が当たらないストレスで、だんだん鬱気味になっていきました。
朝起きても真っ暗、電気をつけないと何も見えない、朝か夜かわからなくなってくる・・・。
毎朝目覚めると悲しい気持ちでした。
何もないのに急に涙が出てきたり、
何に対してもやる気が起きなかったり
「どうして私だけ・・・」と落ち込んだり・・・
このまま2年間ここに住んだら、精神崩壊する!
そう思って、ついに引越しを決意したのです。
引越しについて
ホンジュラスでは自己都合による引越しの場合は、自力で探さなければいけません。
国によって規定が異なります
私の場合、引越しの手順はこんな感じでした。
①住居リストを入手
②情報収集
③内見
④JICAの審査
⑤引越し先の決定
まず、JICA事務所に相談してスタッフさんに引越しをしたい旨を伝えました。
スタッフさんが親切な方で、コロナ前に隊員が滞在していた住居リストを送ってもらいました。
ホームステイ先を決定する際に、JICAスタッフが複数の家を内見していることが多いので、スタッフさんから得られる情報も多いと思います!
もちろん不動産会社のようなものもなく、口コミで探すしかないため、配属先の人に紹介してもらうことも多いそうです。
しかし私の場合、配属先は教育事務所、ホームステイ先の家族も教員一家。
万が一にも「引越し先を探している」という情報が漏れないようにするため、配属先には相談しませんでした。
JICAが支払う家賃は、現地の方からするとかなり高額です。(相場の2〜3倍くらい)
引っ越しのことが伝わってしまうと、あの手この手で引き止めてきます。
引越し先が確定してから伝えることをオススメします。
さて、そんな私がどうやって情報収集したかというと・・・
任地に住んでいたOVさんのチカラ✨
家族からOVさんの連絡先をさりげなく聞き出して情報収集。
以前どの家に隊員が住んでいたのか、その家の情報、他国のを含めボランティアを受け入れていた家はあるか・・・
やはりJICAに共有されていない&引き継がれていない問題も多くあるんですよね。
・家族がちょっとクセがある
・前の隊員はすぐに引っ越していた
・部屋のダニがすごい
・湿気が籠る
・洗濯物を干す場所がない
などなど・・・
こういった細かい情報を共有してもらい、今の家を見つけました。
家探しのポイント
日本ではないので、全てが希望通り!という家はありません。
自分が何が許容できて、何は許容できないのかをしっかり把握しておくことが大切です。
引っ越してから、「やっぱり前の方が良かった・・・」と後悔するのは嫌ですよね😭
私は内見時に、この項目をチェックしていました。
・日当たりは良いか
・家の周辺の治安
・窓はあるか
・家族構成
・水回りの衛生環境
・キッチンは使えるか
・洗濯物を干す場所はあるか
・Wi-Fiの有無
・洗濯機や冷蔵庫は使えるか
私の場合は、「窓があって日当たりのいい部屋」というのを第一条件にしていました。
JICAの審査は、厳しいため2、3件候補を見つけなければなりません。
首都の事務所からスタッフさんにきていただき、内見後にOKが出れば晴れて引越し手続きに取り掛かることができます。
引越し後変化したこと
引越しをしてからというものの、驚くほど精神状態が安定しました!
精神的に辛い時って、自分がどういう状態なのか、なかなか客観視できないもので、
改めて「あの時、結構追い詰められていたんだなぁ。」と痛感しました。
毎朝明るい部屋で目覚められること、帰ってきても部屋が真っ暗ではないことが、とても嬉しかったです。
あとは、家族と関わる時間が増えたのも、嬉しいことの一つです☺️
協力隊員が派遣される国は、日本と違って娯楽がほとんどありません。
慣れない土地、知らない言語、異なる文化の中で生活するのは、想像以上に疲れるし、ストレスも溜まります。
夜は外出もできないので、自ずと家で過ごす時間は長くなります。
そんな中で、『住む家』というのは、ものすごく重要なんです。
だからこそ、我慢は禁物!!
我慢して体調を崩したり、精神的に追い詰められてしまっては、元も子もありません。
「せっかく協力隊としてきているんだから、我慢しなきゃ」と思ってしまうんですが
変えられる環境は、変えるべき!
これに尽きます。
無理をしないことが一番です☺️
心と体の健康あってこその良い活動だと思っています✨
以上、「協力隊の住居事情〜引越し体験〜」でした。
それではAdiós👋